●クリアランス制度とは?●クリアランスレベルクリアランスレベルの廃棄物とは何でしょうか。 一般に、放射性物質の放射能濃度が極めて低く人の健康への影響が無視できることから、放射性物質として扱わないことを「クリアランス」といい、その基準を「クリアランスレベル」といいます。「クリアランス制度」とは、原子力発電所の解体などで発生する資材等のうち、放射能濃度が極めて低いものは、法定された国の認可・確認を経て、普通の産業廃棄物として再利用、または処分することができるようにするための制度です。 私たちは日常生活の中で、大地や食物、医療活動などから様々な放射線を受けています。そのうち、自然放射線により受ける線量は、年間平均2.4ミリシーベルトで、その1/100以下である年間0.01ミリシーベルト(10マイクロシーベルト)は、人の健康への影響を無視することができると国際的にも認められています。 これを踏まえ、「放射性廃棄物として扱う物」と「放射性廃棄物として扱う必要のない物」を区分する放射能レベルをクリアランスレベルとし、人の健康への影響が1年間あたり0.01ミリシーベルトを超えないよう定められています。クリアランスレベル以下の物は、普通の廃棄物と安全上同じ扱いができ、再生利用や処分が可能となります。 地球環境にかかる負荷の低減が叫ばれている現代社会において、原子力発電所の解体などに伴って発生する廃棄物であっても、科学的観点から人の健康や環境への放射線による影響が無視できる物について、資源として有効に再生利用を行い、あるいは適正に処分を行っていくことは、我が国が目指す循環型社会の形成の考えに沿うものです。原子力規制委員会ホームページより25
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